高血圧の原因と予防法②|血圧が高い以外の症状がある場合は要注意!
こんにちは、しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックの院長、安原健太郎です。
高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類があります。
前回のブログでは本態性高血圧について解説しました。
今回は、 二次性高血圧の主な原因と、どのように対策すればよいか について詳しく解説します!
二次性高血圧とは?
二次性高血圧とは、 特定の病気や薬が原因で血圧が上がるタイプの高血圧 です。
本態性高血圧と違い、 原因となる病気を治療することで血圧を下げることが可能 です。
こんな人は要注意!
- 若いのに急に高血圧になった
- 今まで血圧が正常だったのに、急に上昇した
- 血圧が高い以外にも、むくみや血尿など、様々な症状が出現した
このような場合は、 二次性高血圧の可能性があるため、原因を特定することが大切です。
二次性高血圧の主な原因
🏥 1. 腎臓の病気
腎臓は 体内の水分・塩分バランスを調整 する働きをしています
腎臓に異常があると、ナトリウムと水分が排出されにくくなり、 血圧が上がりやすくなる のです
代表的な腎臓の病気:
- 慢性腎臓病(CKD)
- 腎動脈狭窄症
- 糖尿病性腎症
🔍 対策:
- 塩分を控え、腎臓に負担をかけない食事を心がけてください
- 早期発見のために定期的な尿検査・血液検査を受けてください
🦷 2. ホルモンの異常
ホルモンは 血圧を調整する大切な働き を持っています
ホルモン異常があると、 血圧が異常に高くなる ことがあります
代表的な疾患:
- 原発性アルドステロン症(PA):副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌され、ナトリウムが体内に溜まりやすくなリマス。ナトリウムが多くなり結果として血圧が高くなります
- クッシング症候群:副腎から血圧をあげるホルモンであるコルチゾールが過剰分泌されるため、血圧が上昇します
- 甲状腺機能亢進症/低下症:甲状腺ホルモンの異常で血圧が変動します。甲状腺ホルモンが上昇すると、血圧が上昇し、頻脈になります
🔍 対策:
- 若いのに高血圧を発症した場合は、ホルモン異常を考えます
- 血圧が高いだけでなく、むくみ、体重増加、動悸など他の症状も伴う場合は検査を受けましょう
- 早期治療によって血圧のコントロールも可能になります
🏋️ 3. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、 睡眠中に何度も呼吸が止まり、体が酸素不足になる病気 です
酸素不足の影響で交感神経が過剰に働き、 血圧が慢性的に上がる 原因になります
🔍 対策:
- 睡眠中の いびきや無呼吸 を指摘されたら、一度病院で相談してみてください
- 減量すると、改善します!肥満傾向の方はまずは減量を考えてください
- 必要に応じて CPAP治療(睡眠時の呼吸補助装置) の導入を検討します
二次性高血圧を疑うべきサイン
以下のような特徴がある場合、二次性高血圧の可能性が高いです
✅ 急に高血圧になった(以前は正常だったのに突然上がった)
✅ 降圧薬を飲んでも血圧が下がらない
✅ 40歳未満で高血圧を発症した
✅ 家族に高血圧の人がいないのに血圧が高い
✅ 血圧が高い以外にも症状がある
これらに当てはまる場合は、 医師の診察を受け、原因を特定することが重要 です。
まとめ|原因を見つけて適切な治療を!
二次性高血圧は 原因となる病気を特定し、適切に治療すれば血圧を改善できる のが特徴です。
血圧の異常や気になる症状がある方は、一度近くのクリニックで相談してください。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、一人ひとりに合った診断・治療を行っています。
気になる症状がある方はいつでもご来院ください。