なぜ悪玉コレステロール(LDL)は上昇するのか?脂質異常症の原因とは?その1糖尿病
こんにちは、しんがい内科 循環器内科 沼南クリニックの院長 安原健太郎です。
今日のブログではなぜLDLコレステロールが上昇するのか、生活習慣の中で気をつけたいことを紹介します。
LDLコレステロールの上昇の原因には、遺伝やホルモンの病気など、病院で診断してもらって適切に対応しないといけない場合もあります。その場合は必ず医師の指示に従ってください。
ですがやはり、コレステロールの上昇には生活習慣が原因のことがほとんどです。今回は糖尿病とコレステロールについてお話しします。
悪玉コレステロールが上昇する一番重要な原因は、糖尿病です。
糖尿病がどうしてコレステロールの値を上げるのでしょうか?
その鍵はインスリン抵抗性です。
インスリン抵抗性って少し聞き慣れないかもしれません。
インスリンとは、体の中で血糖を下げることのできる唯一のホルモンです。インスリン抵抗性とは、インスリンが体の中できちんと作用できていない状況のことを言います。
インスリン抵抗性の状態では、なんと、いつもより多くのコレステロールや中性脂肪を吸収してしまうんですね。そして肝臓に運ばれた中性脂肪やコレステロールか悪玉コレステロールであるLDLコレステロールがいつもよりたくさん作られてしまいます。
なので糖尿病になってしまうと同時にコレステロールも上昇しやすくなるということなんですね。
またインスリンは先ほど述べたように、血液中の血糖を下げるホルモンです。つまりインスリン抵抗性の状態では、血糖値は高くなってしまいます。この高血糖状態は、LDLコレステロールをさらに悪い超悪玉コレステロールに変化させてしまいます。これが動脈硬化の原因となってしまうんですね。ですから、糖尿病になってしまうと、動脈硬化が始まってしまうということになります。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、健康診断で気になった数値について丁寧に診察・検査を行います。
生活習慣病を中心に薬に頼らない、患者様に優しい医療を心がけています。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。