ストレスで胸は痛くなる?そのメカニズムとは?
胸痛や動悸を自覚した時に、「なんとなくストレスのせいかな」と思ったりしませんか?
そもそも、ストレスのせいで胸痛を自覚することはあるのでしょうか?今日は、そんな疑問にお答えします。
胸痛といえば「狭心症」、動悸といえば「不整脈」などが有名です。
特に狭心症は命に関わる病気ですから、症状を自覚した時は、まず病院を受診してください。
いろいろ検査をしたけれども、「心臓に問題はなかった」と言われることがあるかもしれませんね。
それは、もしかしたらストレスのせいかもしれません。
ストレスが胸痛を起こすメカニズムは、大きく4つあります。
1つ目は、自律神経の乱れ。
2つ目は、いわゆる過換気。
3つ目は、ストレスがかかると痛みを感じやすくなってしまうこと。
4つ目は、ストレス自体を強く感じてしまうことです。
ちなみに、ここで言うストレスとは「ちょっとしたストレス」ではなく、「長く続くストレス」が原因となることの方が多いです。
ストレスが長く続くと、脳神経のストレスに対する反応が発達してしまいます。
そのため、ストレスをより強く感じるようになってしまいます。
また、たまに起こるストレスであれば、人間は本来うまく反応できるようにできていますが、慢性的なストレスが続くと、その対応ができなくなってしまいます。
その結果、自律神経が乱れ、血圧や脈拍が不安定になり、胸痛や動悸を感じるようになります。
筋肉も過剰に緊張し、胸が痛くなることもあります。
また、浅くて早い呼吸は血液中の二酸化炭素を必要以上に排出してしまい、筋肉がこわばったり、手足がしびれたりします。
やはり、過換気も胸痛を引き起こす可能性があります。
では、「胸痛がストレスによるものだとわかれば問題ないのか」というと、そうでもありません。
強すぎるストレスは、時に心臓の形すら変えてしまうことがあります。
「ストレス心筋症」という病気がありますが、これはストレスによって心臓の形が変わってしまう病気で、命に関わることもあります。
「ストレスなら大丈夫」と思わずに、できる限りの対応をしましょう。
ヨガで呼吸法を学ぶのも良いですし、自分だけのゆっくりとした時間を持つことも大切です。
いつまでもスマホを見続けて睡眠時間を削ってはいけません。まずは心のケアを第一に考えてください。
何度も言いますが、胸痛の原因としてストレスは確かにありますが、勝手に自己判断せず、まずは病院を受診してください。
心臓の病気は命に関わることがあります。必ず医師の診察を受けるようにしてください。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、胸痛の原因について丁寧に診察・検査を行います。
心臓疾患だけでなく、心因性の胸痛についてもご相談いただけます。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。