なぜ悪玉コレステロール(LDL)は上昇するのか?脂質異常症の原因とは?その3 〜トランス脂肪酸〜
今回は悪玉コレステロールが上がる原因 その3 トランス脂肪酸・飽和脂肪酸との関係についてお話しします。
コレステロールが上昇する原因の一つに飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の取りすぎによるコレステロール上昇があります。
飽和脂肪酸は動物性脂肪である肉の脂身、バター、ラードや、チーズ、生クリームなどの乳製品に含まれています。
トランス脂肪酸はマーガリンや、フライドポテトなどの揚げ物、ケーキなどの焼き菓子に多く含まれています。
お店で売っているポテトは硬くて美味しいイメージがありませんか?これはまさに硬い油である飽和脂肪酸で作られているからこそ、硬く感じるのです。
これらは、肝臓でコレステロールを分解するタンパク質の発現を抑えてしまい、コレステロールを分解しにくくなります。特にトランス脂肪酸は工業的に作られているため、自然界の物質ではありません。つまり、元々人間の体にトランス脂肪酸を分解する機能が備わっていないのです。一旦取り込まれると、長い間体の中に止まって様々な不調をきたす原因になります。またトランス脂肪酸や飽和脂肪酸自体が、コレステロールをいっぱい作るように肝臓の刺激になってしまいます。
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸で作られた食品は非常に美味しく、ついつい取りすぎてしまいますが、健康のことを考えると過剰な摂取は控えるようにしましょう。
LDLコレステロールが上がる原因についてお話ししました。
健康診断でコレステロール値が高いと言われたら、一度生活習慣を見直してみてください。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、健康診断で気になった数値について丁寧に診察・検査を行います。
生活習慣病を中心に薬に頼らない、患者様に優しい医療を心がけています。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。