コレステロールを下げるには
こんにちは、しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックの院長の安原健太郎です。
今日はコレステロールを下げる方法についてお話しします。
コレステロールを下げるにはどうすればいいんでしょうか?すぐに薬を飲まないといけないんでしょうか?
高血圧や高コレステロール血症は生活習慣病です。やはり生活習慣の見直しから始めましょう。
特にコレステロールを下げるには食事が大事です。
生活習慣を見直すということは、自分の状況を確認することから始めます。明らかに食べ過ぎで太っている方は、やはり適正なカロリー摂取を意識しないといけません。中性脂肪が増えると、一緒にコレステロールも上がってしまいます。まずは適切な量を意識しましょう。BMIという数字をご存知かもしれません。いわゆる肥満指数ですね。25を超えている方は、ご自身の食事の量を見直すところから始めましょう。
糖質制限か、脂質制限か
食事の制限をするときに、糖質制限か、脂質制限か、よく議論になりますよね。実際はどちらが良いのでしょうか?
コレステロールを下げるに限って言えば、糖質制限よりは脂質制限の方が良いようです。糖質制限をすると、脂質の量が相対的に増えてしまうからです。特に動物性タンパク質や脂質があまりに増え過ぎてしまうと、動脈硬化の原因になってしまうようです。動物性タンパク質の中でも、魚類、特に青魚からタンパク質や、脂質を摂ると体にはいいこともわかっています。
まとめると、コレステロールを下げるために、カロリー制限をするときは、なるべく低脂質を意識して、摂るにしても、植物ステロールや、魚類から摂取することを意識してください。
植物ステロールが多く含まれるのは、植物油、ナッツ類、穀物(玄米、大豆)、大根、にんじんなどです。
魚類では青魚がいいとされています。イワシ、アジ、サバなどですね。
植物油は可能なら、亜麻仁油やオリーブオイルがいいです。これらの油は体の炎症を抑える作用があります。
脂質を摂るときは、量を意識してください。1g当のエネルギーは炭水化物より、脂質の方が大きいです。炭水化物を減らしても、油を取りすぎると結局、太ることになってしまいます。
水溶性食物繊維を摂るとコレステロールが下がります。それは主に次の作用で下がってきます。
-
胆汁酸の排泄促進→足りなくなった胆汁酸を補うために肝臓がコレステロールを使って胆汁酸を合成
-
水溶性食物繊維は腸内で短鎖脂肪酸を作る腸内細菌の餌になります。結果短鎖脂肪酸による肝コレステロール合成の抑制が行われるのです。
-
水溶性食物繊維は小腸でコレステロール吸収の抑制
といった三重の作用でLDLコレステロールを低下させると考えられています。
水溶性食物繊維はごぼうや、オクラ、なめこに含まれています。ネバネバしたものが水溶性食物繊維と覚えてもらえれば大体OKです!
最後にお話しするのは食べてはいけないものです。食べるものも大事ですが、食べないものも大事です。
食べてはいけないものは、いわゆるトランス脂肪酸です。飲んではいけないものの代表はアルコールとなります。
生成されたお菓子や、ケーキなどにはたくさんのトランス脂肪酸が含まれています。量が少なくても、動脈硬化の原因になってしまうので、これらの食べ物を摂り過ぎていると思った方は、控えるようにしましょう。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、健康診断で気になった数値について丁寧に診察・検査を行います。
生活習慣病を中心に薬に頼らない、患者様に優しい医療を心がけています。。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。