家庭での正しい血圧の測定方法
家庭での血圧の測り方:正しい方法とその重要性
この記事では、家庭で血圧を測定する重要性、そして具体的な測定方法について、詳しく解説します。
目次
- 血圧とは何か?
- なぜ血圧を測定するのか?
- 家庭で血圧を測定する理由
- 家庭での血圧測定の正しい手順
- 血圧記録の活用方法
- まとめ
血圧とは何か?
血圧とは、心臓が血液を送り出す際に血管の壁にかかる圧力のことです。
- 収縮期血圧:心臓が限界になって血液を送り出すときの圧力 いわゆる「上」の血圧です。
- 拡張期血圧:心臓が拡張して血液を取り入れるときの圧力 いわゆる「下」の血圧です。
例えば、120/80mmHgは、限界期血圧が120mmHg、拡張期血圧が80mmHgであることを意味します。 血圧は年齢や生活習慣によって変動しますが、一般的には120/80mmHg未満が理想とされます。
どうして血圧を測定するのでしょうか?
高血圧は、脳卒中や心筋梗塞など、命にかかわる疾患の主な原因となります。 ただし、高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、症状が出にくいのが特徴です。そのため、検診や病院を受診すると血圧を測定するのです。
血圧が高い状態が続くと、血管の壁に傷がつき、傷が修復する過程で血管が硬くなります。最終的には元に戻らなくなってしまいます。これが動脈硬化につながります。そのため動脈硬化や重大な病気を予防するために血圧を測定します。
家庭で血圧を測定する理由
病院で血圧を測定すると、緊張や環境の違いによって数値が高くなる場合があります。これを「白衣高血圧」と言います。
白衣高血圧の方はすぐに内服治療を開始する必要はありません。
緊張すると血圧は上昇します。逆にリラックスすると血圧は低下します。緊張した時に合わせて血圧を下げる薬とを飲むと、リラックスした時に血圧が下がりすぎて危険です。ですので、リラックスした状況で測定する家庭血圧が重要です。
家庭での血圧測定の正しい手順
家庭での血圧測定を効果的に行うためには、以下の手順を守りましょう。
1. 測定の準備
- リラックスできる環境を整える
- 室温は暖かくしてください。測定前に1、2分ほど休憩してから測定しましょう。
- 測定は朝起きてすぐと夜就寝前が基本です。
- お薬と食事をする前に測定してください。
2. 正しい姿勢
- 時間のある椅子に座り、両足を床につけます。
- 腕はテーブルに置き、心臓と同じ高さにします。
- 厚手の服を避けて血圧計を巻いてください。
3. 測定方法
- 上腕式血圧計の使用が望ましいです。手首用の血圧計を使用する場合は、手首を心臓の位置に合わせてください。
- 2回ずつ測定して、平均値を記録してください。
記録した結果は医師に見せていただくと、診療が効果的になります。
まとめ
家庭での血圧測定は、高血圧の早期発見や治療効果の確認に欠かせない習慣です。
正しい方法で測定し、記録を続けることで、健康管理をより効果的に行いましょう。
動画での解説も行っています。参考にしてみてくてください。
引用文献
-
日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会.高血圧治療ガイドライン.日本高血圧学会 2019年3月