急性心不全は早期発見が大事!見逃してはならない症状とは?
こんにちは。しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックの院長、安原健太郎です。
今日は前回に続いて、急性心不全について解説します。
急性心不全は一旦発症してしまうと、命に関わる危ない状態です。ですが、本当に危なくなる前に症状があることも多いのです。今回は急性心不全になる前に見逃してはならない症状についてお話しします。
心不全の症状とは?
心不全を早く見つけるためには、心不全の症状を知っておく必要があります。
重要な心不全の症状をいくつか紹介します。まずは息切れです。
これは心臓の機能が落ちると、心臓の中の圧力が上昇し、心臓とつがっている肺の血管の圧力も上昇してしまうことからおきてしまいます。肺に水が溜まるので、はい鬱血と言います。最初は動いた時に息切れがする程度で、安静にしていれば症状はでません。ですが心臓の機能が落ちると、ついには安静にしていても息苦しくなります。こうなると夜横になるだけで、息苦しくて眠れなくなったり、突然息が苦しくなって目が覚めるようになってしまいます。
次にむくみです。
医学用語では浮腫と言います。これは心臓の機能が落ちて、全身に水が溜まるために怒ります。肺鬱血に対して、体に水が溜まるため体鬱血と言います。人間は基本的に足が心臓より低い位置にあることが多いため、浮腫は足に起こることが多いです。両足がゾウさんのように腫れたり、晴れた足を指で押してもなかなか戻らない場合は要注意です。基本的に、むくみは両足に来ます。
最後は倦怠感です。
心臓は体中のありとあらゆるところに血液を送ります。それは血液を送ることによってエネルギーや酸素を届ける必要があるからです。もし筋肉にこれらが十分に届かないとどうでしょうか。筋肉を動かすのも大変になってしまいます。全身への血流不足のため、非常に強い倦怠感を感じるようになってしまいます。
これらの症状に心当たりがある場合、たとえ軽くても一度病院で診察を受けることをお勧めします。もちろん結果として、心臓が原因でない場合もありますが、どんな病気の早期発見は必ず良い結果につながります。決して無理をして我慢をしないようにしてください。
実際の診療では、仕事が忙しくて受診できなかったため、心臓の機能が悪化しすぎて、治療が難しくなることは時々経験します。決して自分だけで判断はしないようにしてください。
心臓の検査は、心電図やレントゲンなど一般内科であれば行ってもらえる検査でも十分にわかることがあります。循環器内科が近くになくても、まずは内科を受診するようにしましょう。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、健康診断で気になった数値について心臓の専門医が丁寧に診察・検査を行います。
生活習慣病を中心に薬に頼らない、患者様に優しい医療を心がけています。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。