糖質疲労ってなんですか?最近食後にすぐ眠くなったり、以前よりも疲れやすくなってませんか?
こんにちは、しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックの院長の安原健太郎です。
最近「糖質疲労」って言葉、よく聞きませんか?「糖質疲労」って一体なんなんでしょうか?血糖スパイク?結局どうすればいいの?そんな疑問にお答えします。
「糖質疲労」とは
「糖質疲労」とは、医学用語として正式に認められたものではありません。簡単にいうと「血糖のコントロール不良」のことなんですね。
いやいやそんなこと言われても、別に糖尿病じゃないし、健康診断でも血糖値が高いとか言われたことはない、とみなさん思うかもしれません。ですが食後に以前は感じなかった眠気や、最近すぐに疲れるようになったとか、家に帰ると意識を失うように眠ってしまうなどの症状を感じた方はいませんか?もしかしたら、それは糖質疲労が原因かもしれません。
なぜ疲れるのか?
疲れた時には甘いもの🍪、ってみなさん思いませんか?実際に疲れた時には脳がブドウ糖をエネルギーとして欲するんですね。そんな時甘いものを食べすぎていませんか?たまにならいいですが、ついつい甘いものをいっぱい摂る習慣がついてしまうとどうなるでしょうか?逆に疲れやすくなったと感じるのではないでしょうか?
これがまさに糖質疲労が起こっている状態といえます。
糖質疲労は血糖コントロールの不良で起こると言いました。具体的にどういうことでしょうか。
疲れた時に少量の甘いものならいいですが、例えばジュースや炭酸飲料を飲んだり、大量のお菓子を摂取するとどうなるでしょうか?ジュースに含まれているブドウ糖は、ご飯と種類は一緒ですが、吸収スピードは全然違います。このように食事や飲み物で血糖値の上昇を数値化したものをGI値と言います。また最近はGI値に実際の食事量も加えたGL値も計算されるようになりました。
疲れたからといって、GIの高い甘い飲み物を一気に飲むと体の血糖値は急上昇します。すると今度は血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されて血糖が急降下します。これを「血糖スパイク」と言います。この時に、人間が生きていく上で必要な血液中の血糖値を下回るほど血糖値が下がってしまいます。そのためすぐに眠くなったりします。次に血糖値が下がると今度は下がりすぎた血糖値を上げようと、体から血糖値を上げるホルモンが大量に分泌されます。その上がった血糖値を下げるためにインスリンがでまた下がる・・これを繰り返すため、非常に疲れやすくなるのです。
糖質疲労つまり糖質のコントロール不良は食後の高血糖が原因で起こっています。食後高血糖は将来の糖尿病の原因にもなってきます。
上記の症状に心当たりがある方は、一度生活習慣を見直してみてください。
しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックでは、健康診断で気になった数値について丁寧に診察・検査を行います。
生活習慣病を中心に薬に頼らない、患者様に優しい医療を心がけています。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。