高血圧の原因と予防法①｜生活習慣の改善で血圧を守ろう！
こんにちは、しんがい内科・循環器内科 沼南クリニックの院長、安原健太郎です。
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれ、自覚症状がないまま進行し、心臓病や脳卒中のリスクを高める恐ろしい病気です。しかし、日々の生活習慣を見直すことで予防や改善が可能です。
この記事では、高血圧の原因についてわかりやすくご紹介します。
高血圧の主な原因
高血圧の原因は大きく二つに分かれます。
１ 本態性高血圧
２ ２次性高血圧
本態性高血圧とは、塩分の摂りすぎや、肥満、遺伝の影響などさまざまな原因で血圧が上昇することです。今日は本態性高血圧の原因についてお話しします。
🧂 1. 塩分の摂りすぎ
塩分を過剰に摂取すると、体内に水分が溜まりやすくなり、血管内の圧力が上昇します。特に日本人は遺伝的に塩分の影響を受けやすく、日常的に塩分を多く摂る食事は高血圧の原因になりやすいのです。
塩分摂取を減らすコツ：
- 味付けは薄めにし、だしや香辛料で風味をアップ
- 減塩醤油や減塩味噌を活用
- 高塩分食品（パン、うどん、ラーメンの汁、漬物）の摂取を控えめに
🏃♀️ 2. 運動不足
現代社会での運動不足は深刻です。特に車社会の地方都市の方が深刻だと言われています。1日の歩数ランキングでも上位の都道府県は東京都や神奈川県など都会が多いです。
運動不足が血圧をあげる直接の原因は実は分かりにくいのですが、自律神経が不安定になることなどが言われています。例え体重が減らなくても、運動をするだけで、血圧が低下することがわかっています。体重も減らすことができればより血圧は下がるんですね。運動不足は高血圧だけでなく、糖尿病や肥満、ガンなどの病気の原因となることがわかっています。厚生労働省の報告では、運動不足が死因の原因の第３位です。ちなみに第一は喫煙です。運動して減量しても喫煙しては一番の問題は解決していません。健康に気を使う場合はまず禁煙を心がけるようにしましょう。
🍔 3. 肥満と過食
次は肥満についてです。肥満が高血圧の原因になることはわかっています。その理由はいろいろありますが、一つには脂肪細胞から分泌されるホルモンのせいだと言われています。ホルモンの異常は糖尿病を合併する原因となったり、血管を広げ保護する作用が弱くなったり、腎臓から塩分を出す能力が低下したりして血圧が上昇します。また肥満が血圧をあげることがわかっているように、減量すると血圧が下がることがわかっています。体重１kg減ると血圧もだいたい１下がることがわかっています。
🍶 4. 過度のアルコール摂取
アルコールを飲むと実は、少しの間血圧は下がるんですね。
ですが、毎日アルコールを飲むと血圧が上がることはよく知られていますし、様々な研究結果でも示されています。
理由はアルコールを飲むことによる、自律神経の乱れ、肥満の合併、アルコールによる睡眠の質の低下など、多くの問題を引き起こし、結果として血圧が上昇します。
毎日多くのお酒を飲んでいる人は、お酒を辞めるだけで、いろんな問題を解決することにも繋がります。お酒の飲み過ぎには気をつけてください。もし飲まれる場合は男性の場合缶ビール1本までにしておきましょう。
😵💫 5. ストレスと自律神経の乱れ
自律神経はいろんな要因で乱れますが、もちろんストレスでも自律神経は乱れます。その結果血圧が上昇することがわかっています。自律神経の乱れ、つまり長時間の緊張は、直接血管に負担を加えて、血管を硬くしたり傷をつけることもわかっています。本来血管は柔らかいのですが、何年もストレスによる血管への負担が続くと次第に硬くなり、高い血圧を保たないといけなくなり、高血圧が発症してしまいます。
ストレスと高血圧に関しては、ストレスを数値化することが難しく、また個人差がとても大きいので、まだまだ研究段階の話ではあると思います。ですが僕の外来でも、定年退職された方が、急に血圧が下がることがあり、やはり日々のストレスは血圧に影響していると感じています。
🧬 遺伝や年齢も関係しますが…
高血圧は遺伝や加齢による影響もありますが、生活習慣の改善で血圧を適切にコントロールできます。血圧が高いことが気になったらできることから始めてみましょう。
🚀 まとめ：小さな習慣が未来を変える！
高血圧は日々の習慣を見直すことで大きく改善できます。塩分を控える、適度に運動する、十分な睡眠をとるなど、簡単なことから一歩ずつ始めましょう。
このブログ記事が皆さんの健康管理に役立つことを願っています。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご来院ください！
